エンディングノートの書き方【何を書く?】生前整理と片付けで少しずつ埋める順番

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日曜の夜、ふと「自分にもしものことがあったら、息子に迷惑をかけるな」と考えて検索した——そんな方に向けて書いています。エンディングノートを買ってはみたものの、最初のページで手が止まる。何を書けばいいのか、どこまで書けばいいのか分からない。そうやって迷いながら進める方がほとんどで、あなただけではありません。
私は愛知県名古屋市で、遺品整理・買取・生前整理の現場に携わっています(実務4年目・古物商許可を保有)。ご遺族の片付けをお手伝いする中で、「ここに書いておいてくれたら、家族はこんなに困らなかったのに」と感じる場面を数多く見てきました。
この記事では、いきなり全部を埋めようとして挫折しないために、片付けと連動させて「書けるところから少しずつ」埋めていく順番をお伝えします。財産の分け方など相続の取り決めには踏み込まず、あくまで「家族が後で困らないための覚え書き」に絞ってご説明します。
この記事でわかること
- エンディングノートで「まず書くべき3つ」はどこか
- いきなり全部埋めて挫折しないための、片付けと連動した書く順番
- 逆に「書かなくていいこと」「書くと危ないこと」の線引き
- 60代前から始めても早すぎない理由と、家族への切り出し方
エンディングノートに何を書く?まず埋めるのはこの3つ
結論から言います。最初のページの「自分史」や「これまでの人生」から書き始めると、多くの方が止まります。おすすめは、家族が実際に困る「在りか情報」から埋めることです。
遺品整理の現場で、ご遺族が一番困るのは「どこに何があるか分からない」ことです。通帳や保険証券を探して家じゅうをひっくり返す、契約中のサービスが分からず解約に何ヶ月もかかる——こうした手間の大半は、生前に一枚メモがあれば減らせるとされています。
まず埋めたいのは、次の3つです。
| 優先 | 書く項目 | 具体例 | 家族が助かる理由 |
|---|---|---|---|
| ① | 持ち物・貴重品の在りか | 通帳・印鑑・保険証券・貴金属の保管場所 | 探し回らずに済む |
| ② | 連絡先 | 親族・友人・かかりつけ医・菩提寺 | 誰に知らせるか迷わない |
| ③ | デジタル情報の在りか | スマホ・PCの存在、契約中のサブスクや電子マネー | 解約・整理ができる |
ポイントは、③のデジタル情報を「在りか」だけにとどめることです。パスワードや暗証番号そのものをノートに書き込むのは、後述する理由からおすすめしません。「このスマホの中に契約情報がまとまっている」という手がかりだけで、家族はずいぶん助かります。
いきなり全部埋めると挫折する―片付けと連動して少しずつ
エンディングノートが続かない一番の原因は、「全部の欄をきれいに埋めよう」としてしまうことです。空欄が目に入るたびに宿題のように感じて、そのうち引き出しの奥にしまわれる——よくあるパターンです。
そこで私がおすすめしているのが、片付けと連動させる書き方です。物を触ったその流れで、関係する欄だけを埋めていきます。
片付けと連動した「埋める順番」
- まず明らかに要らない物を捨てて、家の物量を減らす
- 残った「大事な物」を触ったとき、その保管場所を①の欄に書く
- 引き出しやタンスの奥から出てきた貴重品も、その場で書き足す
- スマホやPCを充電・整理したついでに、③のデジタル欄を書く
片付けの実務では、「まず捨てる、残った物で判断する」という順番が全ての近道だと言われています。迷う物を先に手に取ると、そこで手が止まってしまうためです。エンディングノートも同じで、物量を減らしてから「残した大事な物」について書けば、書く対象がおのずと絞られます。
貴重品の在りかを書く意味は、現場に立つとよく分かります。現金や貴金属は、本やアルバムの間、タンスの引き出しの奥といった場所に、本人しか知らない形でしまわれていることが少なくないと言われています。ご本人が元気なうちに「これはここ」と一行残しておくだけで、家族が見落とすリスクはぐっと下がります。
なお、要る物を先にご自身で仕分けしておくことは、将来もし業者に整理を頼む場合の費用を抑えることにもつながるとされています。「残す物だけ」が先に分かっていれば、作業がスムーズになるためです。
書かなくていいこと・書くと危ないこと
「何を書くか」と同じくらい大切なのが、「書かなくていいこと」の線引きです。ここを勘違いすると、かえってトラブルの種になる場合があります。
まず、財産を誰にどう分けるかという相続の取り決めは、エンディングノートの役目ではありません。エンディングノートはあくまで家族への覚え書きで、法的な効力を持つ遺言書とは別物だと一般に言われています。分け方の意思をきちんと残したい場合は、遺言書という別の手段を検討することになります(この線引きの詳しい判断は専門家に相談するのが安心です)。
そしてもう一つ、安全面での注意があります。
暗証番号・パスワードは「そのまま」書かない
エンディングノートは、置き場所によっては本人以外の目に触れます。銀行口座の暗証番号やスマホのパスワードをそのまま書き込むと、悪用につながる場合があります。書くのは「どこにあるか(在りか)」までにとどめ、番号そのものは別に管理する方が安心です。
エンディングノート自体は、いつでも書き直せる気軽なメモです。「一度書いたら変えられない」ものではないので、状況が変わったら消して書き直せばよい、と気楽に構えて大丈夫です。
いつから始める?60代前でも早すぎない・家族への切り出し方
「まだ元気なのに縁起でもない」と気後れする方は多いですが、まだ早すぎるということはありません。60代前から少しずつ始める方が増えています。むしろ、判断力も体力もあるうちに書いておくほうが、内容が正確で家族も助かります。ご自身の意思で進めておくことが、一番のご家族への配慮になるとも言えます。
難しいのは、家族への切り出し方かもしれません。「勝手に進めている」と思われたくない、かといって急かされたくもない——その気持ちはよく分かります。おすすめは、片付けのついでに「終活のノート、少しずつ書いてるんだ」と軽く共有しておくことです。完成品を見せる必要はなく、「書き始めた」と伝えるだけで十分です。
💬 現場のひとこと
現場でご遺族から聞く後悔で一番多いのは、実は物のことやないんですわ。「元気なうちに、もっと話しておけばよかった」——これが本当に多い。逆に、生前によう話せてたご家族は、後悔が少ない印象です。エンディングノートの一番の値打ちは、書いた中身そのものより「家族と話すきっかけ」になることやと思ってます。ノートを口実に、ぽつぽつ話しておく。それが結局、後で一番効いてきますよ。【要確認: 生前によく話せた家族ほど後悔が少ない、という筆者の現場実感(2026-07-23 確認済みの体験ストックに基づく)】
書くこと自体がゴールではなく、家族とのやり取りが生まれることに意味がある——現場に立っていると、そう感じます。
書いた後どうする?共有と業者選びで後悔しないために
エンディングノートは、書いて引き出しにしまって終わりでは、家族に見つけてもらえない場合があります。「書斎の一番上の引き出しにある」と一言だけでも家族に伝えておくと、いざというとき役立ちます。
そして、生前整理を進める中で「自分一人では片付けきれない量だ」と感じたら、業者に相談するのも一つの方法です。ここで気をつけたいのが、費用感を知らないまま話を進めないことです。相場の物差しを持たずに依頼すると、提示された金額が高いのか妥当なのか判断できず、後で揉める場合があります。見積もりの取り方については、遺品整理の見積もりで後悔しないための全知識もあわせて参考にしてみてください。
「相場からかけ離れた高額請求」トラブルに注意
一部の悪質な業者では、後から相場からかけ離れた高額な追加請求をされた、預けた鍵を紛失された、といったトラブルが報告されています。鍵を預ける前に業者の信頼性を確認し、契約時に「作業期間」と「追加請求の上限」を書面で決めておくと安心です。
まだ整理を始める段階でなくても、費用感を知るために無料見積もりを取っておくと、相場の物差しができます。そのうえで複数社に相見積もりを取り、比較して選ぶのが後悔しない流れです。
まだ何も決めていない段階で見積もりを取るのは大げさでは、と感じるかもしれません。ですが、まずは費用感を知るだけでも見積もりは無料で利用できますし、すぐに整理を始める必要もありません。相場を知る一歩として、気軽に使って大丈夫です。
その最初の物差しとして使いやすいのが、東証上場企業(シェアリングテクノロジー)が運営し、全国1,000社以上の加盟店から対応業者を手配してくれるサービスです。見積もりは無料、24時間365日受け付けているとされています(出典:https://www.infotop.jp/column/ihinnseiri110ban/ / https://sogiwalk.com/life110-review/ )。一括比較サイトではなく、条件に合う業者を紹介してくれる形なので、まず相場を知りたい方の入口に向いています。
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よくある質問(FAQ)
Q1. エンディングノートに決まった書き方はありますか? 決まった形式はないとされています。市販のノートでもふつうのノートでも構いません。大切なのは体裁より、「家族が後で困らない情報」が残っていることです。まずは持ち物の在りか・連絡先・デジタル情報から書き始めるのがおすすめです。
Q2. 財産の分け方も書いておけば、遺言書の代わりになりますか? エンディングノートは覚え書きであり、法的な効力を持つ遺言書とは別物だと一般に言われています。分け方の意思をきちんと残したい場合は、遺言書という別の手段を検討することになります。詳しい線引きは専門家に相談すると安心です。
Q3. 途中で気が変わったら、書き直してもいいですか? 問題ありません。エンディングノートはいつでも書き直せるメモです。引っ越しや契約の変更があったら、その都度書き換えて大丈夫です。「完成させる」より「今の状態を残しておく」くらいの気持ちで構いません。
まとめ
この記事の要点
- 在りかから書く:自分史ではなく、持ち物・連絡先・デジタル情報の「在りか」から埋めると続きやすい
- 片付けと連動:まず物量を減らし、残した大事な物について書く。全部を一度に埋めようとしない
- 相続には踏み込まない・番号は書かない:分け方は遺言書の領域、暗証番号はそのまま書かず在りかまでにとどめる
エンディングノートは、完璧に仕上げるものではなく、家族と話すきっかけを作る覚え書きです。特別なことをするわけではなく、片付けの流れで一行ずつ書き足していけば十分です。
その過程で「片付けきれない量だ」と感じたら、まずは費用感を知るところから始めてみてください。すぐに整理を始める必要はなく、見積もりは無料で利用できます。相場の物差しを持っておくだけでも、いざというときの安心につながります。
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