【実家の空き家売却】遺品整理はどの順番で?後悔しない進め方を実務者が解説
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土曜の午後、実家からの帰り道。運転席に座ったまま、スマホで「実家じまい 進め方 手順」と打ち込んだ経験はありませんか。片付けは半年以上進んでいない、施設の費用は毎月出ていく、それでも母はときどき「まだ売らないで」と言う——。準備だけでも進めたいのに、何から手をつければいいのか分からない。そんな状況で読んでくださっているのだと思います。
はじめまして。愛知県名古屋市で遺品整理・生前整理・買取査定の実務に携わっている「ショウ」と申します(実務4年目・古物商許可保有)。現場作業と査定の両方に立ち会うなかで、「実家の売却と遺品整理を、どちらから・どの順番で進めればいいか」という相談を数多くいただいてきました。
先にお伝えしたいのは、親がまだ元気なうちや施設に入られた段階での実家じまいは、多くのご家庭が同じように迷いながら進めているということです。「まだ早いかも」という気持ちを抱えたまま準備を始める方がほとんどです。この記事では、決断を迫るのではなく、「順番を知るだけで今日から動ける」ことを目標に、工程を時系列で整理します。
この記事でわかること
- 実家売却と遺品整理、どちらを先に進めるべきかの判断基準
- 査定・売却の前に「どこまで」片付ければいいかの具体ライン
- 買取査定と売却査定を同時並行させて手間と時間を圧縮する段取り
- 遺品整理と買取をまとめて頼むときの、後悔しない業者の選び方
実家売却と遺品整理、順番はどっちが先?結論は「並行」
いちばん知りたい答えから書きます。実家の売却と遺品整理は、きれいに「どちらが先」と分けるより、重なる工程を並行させるのが基本とされています。理由は、不動産会社の動きと片付けの工程が、途中まで別々に進められるからです。
具体的には、次の3つは同時に走らせられます。
- 不動産会社への相談・査定依頼(家の中が片付いていなくても、訪問査定は受けられる場合が多い)
- 遺品整理・生前整理の見積もり依頼(現状のまま業者に見てもらう)
- 買取査定(遺品整理業者や買取業者に、値がつきそうな物を見てもらう)
「中身を片付けないと査定が進まない」と言われた方もいると思います。これは最終的な引き渡しの話であって、初回の相談や概算査定の段階では、片付け前でも動けることが多いのです。まず全体の見積もりと相場観を先に取っておくと、片付けの計画も立てやすくなります。
なぜ「先に全部片付けてから売却」だと損しやすいのか
片付けを全部終えてから不動産の相談を始めると、片付けにかかった数か月のあいだ、家は空き家のまま固定資産税や管理の手間が発生し続けます。また、家財の中に買取で値がつく物があった場合、片付け業者にすべて「処分」として出してしまうと、その分の価値を活かせないことがあります。だからこそ、片付けと査定を並行させ、処分の前に「売れる物・残す物・捨てる物」を仕分ける段取りが効いてきます。
注意:親御さまがご存命の場合の「所有権」を事前に確認
実家や家財の名義が親御さま本人のままの場合、たとえ施設に入居されていても、原則としてご本人の同意なく売却・処分はできません。ご本人の意思確認が難しいケースでは、成年後見制度などの手続きが関わることがあります。判断に迷う場合は、着手前に不動産会社や司法書士・弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。「準備」と「処分の実行」は分けて考えると安全です。
査定・売却の前に「どこまで」片付ければいい?
多くの方がつまずくのが、この「どこまで」です。全部を完璧に空にしようとすると、通える回数が限られている場合、いつまでも終わりません。売却の入口に立つために必要な片付けラインは、思っているより手前にあります。
下の表は、工程ごとに「片付けがどこまで進んでいれば次に進めるか」の目安です。
| 工程 | 片付けの必要ライン | 補足 |
|---|---|---|
| 不動産会社への初回相談 | 片付け不要 | 現状のまま相談・概算査定を受けられる場合が多い |
| 訪問査定(売却価格の査定) | 部屋の中を見て回れる程度の動線確保 | 家財が残っていても査定自体は可能なことが多い |
| 買取査定(家財・遺品) | 片付け不要 | むしろ片付け前のほうが対象物を見てもらいやすい |
| 販売活動(内覧・広告写真) | 生活感のある物をある程度撤去 | 空室に近いほど印象は良くなるとされる |
| 引き渡し | 原則として空の状態 | 契約内容により残置物の扱いは要確認 |
※上記は一般的な流れの目安です。地域や物件、不動産会社の方針によって異なる場合があります。
つまり、「相談・査定」までは片付けをしていなくても進められるということです。恵子さんのように月2回しか通えない状況でも、まずは電話1本・見積もり依頼1件から動き出せます。片付けの本番(家財の撤去)は、査定で相場観をつかんでから計画すれば十分間に合うことが多いのです。
「残す物」を先に決めると片付けが一気に進む
現場で見ていて片付けが早いご家庭は、捨てる物から考えるのではなく、「残す物」を先に決めています。位牌・アルバム・重要書類(権利証、通帳、保険証券など)・思い出の品——この「持ち出す物」を先に箱に分けておくと、残りの判断が「売る/捨てる」の二択になり、格段に進みます。親族に「勝手に処分した」と言われないためにも、残すべき物・判断に迷う物は写真を撮って共有しておくと、後々のトラブル予防になります。
遺品整理と買取を「一緒に」頼むと手間はどれだけ減る?
恵子さんの本音にあった「遺品整理と買取をまとめて依頼して、手間と費用を圧縮したい」。これは実務のうえでも理にかなった進め方です。遺品整理と買取査定を同時に依頼することで、手間も費用も抑えられる場合があります。
理由は3つあります。
- 搬出が一度で済む:値がつく物を先に別業者へ持ち込むと、その分の運び出しが二度手間になります。整理と買取を同じ業者・同じ日にまとめると往復が減ります
- 処分費と買取が相殺される:買取額が整理費用の一部に充てられ、実質負担が下がるケースがあります
- 査定の目線が入る:何気なく捨てようとしていた物に値がつくことがあり、処分前に気づけます
費用相場の目安(間取り別)
遺品整理の費用は、間取りや物量、作業人数によって幅があります。一般的な相場の目安は次のとおりとされています。
| 間取り | 費用相場の目安 |
|---|---|
| 1R・1K | 3〜8万円程度 |
| 1DK〜1LDK | 5〜20万円程度 |
| 2DK〜2LDK | 9〜30万円程度 |
| 3DK〜3LDK | 15〜50万円程度 |
| 4LDK以上 | 22〜60万円以上 |
(出典:遺品整理110番の費用解説 https://www.infotop.jp/column/ihinnseiri110ban/ / 口コミ・サービス解説 https://sogiwalk.com/life110-review/ )
※上記はあくまで目安で、地域・物量・立地(階数やエレベーターの有無)で変動します。正確な金額は現地見積もりでご確認ください。買取額がある場合は、この費用から差し引かれ、実質負担が下がることがあります。
なお、見積もりで後悔しないための具体的なチェック項目は、別記事の遺品整理の見積もりで後悔しないための全知識でも詳しくまとめています。あわせて読むと、業者とのやり取りがぐっとスムーズになります。
実家売却でかかる税金・使える制度は?
片付けと並行して、頭の片隅に入れておきたいのが税金です。実家(空き家)を売却して利益が出た場合、譲渡所得税がかかることがあります。ただし、一定の要件を満たすと税負担を軽くできる制度があるとされています。
代表的なのが、**「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」**です。相続した家を一定期間内に売却するなど要件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる場合があります。適用には細かい条件があるため、適用可否は一次情報でご確認ください。
- 出典:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm
税制の要件は複雑です。自己判断は禁物
空き家特例は「いつ相続したか」「いつまでに売るか」「耐震基準を満たすか(または解体するか)」など、要件が細かく定められています。適用できると思っていたら対象外だった、という行き違いも起こり得ます。売却の見通しが立った段階で、税理士や不動産会社にご確認ください。この記事の情報は概要の紹介にとどめます。
後悔しない業者の選び方|遺品整理と買取をまとめて頼むなら
ここまでで、「並行で進める」「片付けは相談の後でいい」「整理と買取はまとめると効率的」という流れが見えてきたと思います。では、肝心の業者はどう選べばいいのでしょうか。
失敗を避けるための着眼点は、次の4つです。
- 見積もりが無料で、現地を見てから金額を出してくれるか(電話だけの即決見積もりは避ける)
- 買取と整理の両方に対応しているか(別々だと搬出が二度手間になる)
- 見積書の内訳が明確か(「一式」だけの表記は後の追加請求リスク)
- 相見積もりを嫌がらないか(複数社を比べられる姿勢の業者は信頼しやすい)
とはいえ、まったくの初回で複数社を自分で探して回るのは、通える回数が限られていると大きな負担です。そこで、まず1社で無料見積もりを取り、相場の「物差し」を手に入れてから相見積もりで比較するという進め方が現実的です。物差しがあると、他社の金額が高いのか妥当なのかを判断できます。
その最初の1社として選択肢になるのが、遺品整理110番です。運営は東証上場企業のシェアリングテクノロジー株式会社で、全国1,000社以上の加盟店の中から地域に対応できる業者を手配してくれる紹介型のサービスとされています。見積もりは無料、受付は24時間365日対応です(出典:https://www.infotop.jp/column/ihinnseiri110ban/ / https://sogiwalk.com/life110-review/ )。多治見のように少し離れた実家でも、まず電話で状況を伝えられます。
そして、申し込みをためらう方へ、ひとつだけ。**見積もりを取ることは、処分を決めることではありません。**まずは状況を把握するための第一歩として使う方が多いです。母がまだご存命でも、「いくらかかるのか」「何が売れるのか」を知っておくこと自体は、準備であって処分ではありません。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 母がまだ施設で存命ですが、実家の遺品整理を進めても大丈夫ですか?
A. 家財や不動産の名義がご本人のままの場合、勝手な処分は原則できません。ただし、状況の把握や見積もりの取得、残す物の仕分けといった「準備」は進められることが多いです。処分の実行に踏み込む前に、ご本人やご親族の意思確認をしておくと安心です。判断に迷う場合は専門家への相談をおすすめします。
Q2. 遺品整理と不動産の売却査定、本当に同時に頼めますか?
A. 別々の会社に依頼する形にはなりますが、時期を並行させることは可能です。不動産の初回相談・査定は片付け前でも受けられる場合が多く、その間に遺品整理業者の見積もりを取っておけます。工程を重ねることで、全体の期間を圧縮しやすくなります。
Q3. 買取と処分を一緒に頼むと、逆に高くつきませんか?
A. 業者や物量によりますが、買取額が整理費用の一部に充てられ、実質負担が下がる場合があります。ただし相場より安く買い取られないよう、見積書で「買取分」と「作業費」の内訳を分けて提示してもらうと安心です。金額に納得できない場合は、他社と相見積もりで比べてください。
まとめ|順番を知れば、決めていなくても動ける
最後に要点を3つに絞ります。
- 売却と遺品整理は「並行」が基本。 不動産の相談・査定は片付け前でも動けることが多く、まず全体像と相場をつかむのが先決です
- 片付けは「残す物」から決める。 完璧に空にしてからではなく、持ち出す物を先に分けると判断が速く進み、親族トラブルの予防にもなります
- 整理と買取はまとめて、まず1社で無料見積もり。 相場の物差しを取ってから相見積もりで比較すると、手間も費用も抑えやすくなります
「まだ売ると決めていない」——それでも構いません。順番と相場を知っておくだけで、いざ動くときの迷いは大きく減ります。今日できるのは、電話1本、見積もり依頼1件です。
見積もりを取ることは、処分を決めることではありません。まずは「いくらかかって、何が売れるのか」を知る第一歩として、無料見積もりを使ってみてください。
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